本記事の内容
本記事は『数学セミナー』(日本評論社)に掲載されている”エレガントな解答をもとむ”に出題されいている問題に、1時間で解けるか、という挑戦をする記事です。
本記事を読むにあたり、前提知識は基本的に必要ありませんが、以前紹介した記事の内容を使う場合はその旨を記述することにします。
今回は「エレガントな解答をもとむ selections」に掲載されいている問題です。
では、問題
今回は前回の最後に「皆様への挑戦状」ということで提示した問題です。
図形の問題です。
凸四角形ABCDABCDの辺AB, BC, CD, DAAB, BC, CD, DA上にそれぞれ点P, Q, R, SP, Q, R, Sを
AP=BQ=CR=DSAP=BQ=CR=DS
であるようにとるとき、四角形PQRSPQRSが正方形ならば、もとの四角形ABCDも正方形であることを証明して下さい。数学セミナー編集部編(2001)『エレガントな解答をもとむ selections』日本評論社 p13-14.
いざ、チャレンジ
チャレンジの結果、解けました。
少々難しかったのですが、なんとか解けました。
筆者の解答
何を示せば良いかというと、
△APS≡△BQP≡△CRQ≡△DSR
かつ
∠A≡∠B≡∠C≡∠D≡90∘
であることです。
直感的に、「∠A、∠B、∠C、∠Dは90∘だろうな」と思ったので、それぞれが90∘でないとして矛盾を導きつつ、なんとか直角三角形を作ってそれらが合同であることを示す、ということにしました。
∠B>90∘かつ∠C<90∘として、PとRから直線BCに下ろした垂線との交点をそれぞれTとUとします。

すると、
∠TQP+∠UQR≡90∘
で、かつ
∠PTQ≡∠QUR≡90∘
だから、∠TPQ≡∠UQRかつ∠TQP≡∠URQとなります。
したがって、直角三角形の斜辺とその他の角が合同なので、△TPQ≡△UQRです。
故に、EQ≡FRです。
ここで、UR≤CR≡BQであるのでTQ≤BQだから、
∠PBQ≤∠PTQ=90∘
が成り立ちます。
すなわち、∠B≤90∘ということです。
さて、これは∠Bに対してだけでなく、∠A、∠C、∠Dにも同様に適用できるので、
∠A, ∠B, ∠C, ∠D≤90∘
が成り立ちます。
ここで、∠A、∠B、∠C、∠Dは四角形ABCDの内角なので、
∠A+∠B+∠C+∠D≡360∘=90∘×4
が成り立ちます。
先程
∠A, ∠B, ∠C, ∠D≤90∘
を導いたので、この2つから
∠A≡∠B≡∠C≡∠D≡90∘
が成り立ちます。
ここまでくればもう簡単で、△APS、△BQP、△CRQ、≡△DSRは斜辺と他の一辺が合同ですので、
△APS≡△BQP≡△CRQ≡△DSR
となるため、四角形ABCDは正方形です。
投稿されたエレガントな解答
では、エレガントな解答を紹介します。
(前略)
∠A>90∘とか停止、S、QからABへ下ろした垂線の足をH、Kとする。
△HPS、△KQPにおいて
∠PHS=∠QKP(=90∘),PS=QP∠PSH090∘−∠HPS=∠QPK
であるから、△HPS≡△KQP。
よって
PH=QK
∠A>90∘と仮定したから、Hは線分APのAを超えた延長上にある。
よって
PH>AP
またQK⊥BPであるから
QK≤BQ.
(1)、(2)、(3)をまとめて書けば
数学セミナー編集部編(2001)『エレガントな解答をもとむ selections』日本評論社 p87-88.
AP<PH=QK≤BQ
よってAP<BQ。
これはAP=BQに反する。故に∠A>90∘ではない。すなわち
∠A≤90∘.
同じように∠B>90∘、または∠C>90∘、または∠D>90∘として
∠B≤90∘,∠C≤90∘,∠D≤90∘
である。これらを辺々加えて
∠A+∠B+∠C+∠D≤90∘×4=360∘
∠A≤90∘、∠B≤90∘、∠C≤90∘、∠D≤90∘のどの一つが等号を満たさなくてもそれらの和は360∘より小さくなる。すなわち(4)の等号が成り立つのは、∠A、∠B、∠C、∠Dのすべてが90∘の場合に限る。ところで四角形の内角の和は360∘なので(4)の等号が成り立つから
∠A=∠B=∠C=∠D=90∘
である。
△APS、△BQP、△CRQ、△DSRは斜辺と1辺の等しい直角三角形であるから合同である。
よって
AS=BP=CQ=DR
これとAP=BQ=CR=DSから
AB=BC=CD=DA
よって四角形ABCDは正方形である。
本質的には筆者の解答とさほど変わらないな、と思いました。
筆者の解答は正攻法だったのでしょうか…
気持ち「筆者のほうが簡単では?」と思っちゃいました。
読者の皆様への挑戦状!
今から紹介する問題の解答は今週の土曜日に解説します!
△ABCの∠B、∠Cの2等分線が、それぞれ大変AC、ABと交わる点をD、Eとするとき
∠ADE−∠AED=60∘
ならば、∠ACBはどんな角でしょうか。数学セミナー編集部編(2001)『エレガントな解答をもとむ selections』日本評論社 p14.
結
いかがでしたか?
今回は数セミの「エレガントな解答をもとむ」に挑戦してみる、という記事でした。
読者の皆様も是非一度挑戦してみて下さい!
そして、「読者の皆様への挑戦状」にも是非挑戦していただき、解答をコメントで教えて下さい!
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