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「システム構成」によるシステムの分類~シンプレックスシステム、デュプレックスシステム、デュアルシステム~

基本情報技術者試験

本記事の内容

本記事は、基本情報技術者試験における「システム構成」によるシステムの分類について、情報及びコンピュータの素人目線から説明する記事です。

本記事を読むに当たり、システムについて知っている必要があるため、以下の記事も合わせてご覧ください。

「処理の仕方」によるシステムの分類~クライアントサーバーシステム、3層クライアントサーバーシステム、Webシステム~
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イントロ

服や食材などの品質検査では、1つの商品を2人でチェックすることがあるようです。
システムにも、処理の結果が正しいかどうかを2つのコンピュータでチェックする構成があります。

前回の記事では、処理の仕方でシステムを分類しましたが、記事ではシステムの構成でシステムを分類します。

本記事の位置づけ

システム構成による分類

システムを「システム構成」で分類すると、主として以下のの3種類に分類できます。

  • 基本情報技術者試験では、デュプレックスシステムデュアルシステムを区別する問題が頻出。
  • デュプレックスシステムとは、1つのコンピュータが壊れても次のコンピュータが準備されているシステム構成
  • デュアルシステムとは、2つのコンピュータが同じ処理を行い、結果を照合するシステム構成

ホットスタンバイとコールドスタンバイ

基本情報技術者試験では、

  • 通常動いているコンピュータ=「現用系
  • 待機している予備用のコンピュータ=「待機系

といいます。
待機系の状態には、

  1. ホットスタンバイ
  2. コールドスタンバイ

の2種類があります。

ホットスタンバイ、コールドスタンバイ

  1. ホットスタンバイ
  2. メインで動作している現用系だけでなく、待機系にも常に電源を入れておき、現養鶏と同じデータやプログラムをコピーして保持しておく動作状態を指す。
  3. コールドスタンバイ
  4. 待機系には電源は入れず、停止した状態で待機させておく動作状態を指す。

ホットスタンバイは、待機系も起動させておきます。
このようにすることで、現用系に被害が発生した場合に迅速時処理を引き継ぐことができます

一方で、コールドスタンバイはホットスタンバイとは逆です。
待機系を停止させておけば、運用コストが安く済みます。

ホットスタンバイでは、現用系が故障した際は、待機系のコンピュータに速やかに切り替えて処理を続ける。

システムの信頼性と止めない工夫

前章では、コンピュータを複数台用意することで障害に強いシステムを構築する方法を述べました。
このように、システムの障害への強さのことを「信頼性」といいます。

ユーザーが求めているのは、システムそのものではなく、システムが提供するサービスです。
システム障害などによってサービスが停止すると、ユーザーは不満に思います。
そのため、万が一障害が発生した場合でも可能な限りシステムが止まらないように設計することが重要です。
このような観点からシステムを設計することを「フォールトトトレラント」といいます。

フォールトトレラントとは

フォールトトレラント

フォールトトレラントとは、システムが部分的に故障しても、システム全体としては必要な機能を維持する設計である。また、このような設計で作られたシステムをフォールトトレラントシステムという。
ちなみに フォールト(Fault)とは「障害」、トレラント(Tolerant)とは「耐性がある」という意味。s

コンピュータとはいえ、電子機器であるため如何に丁寧に扱おうとも必ずいつかは故障します。
ゆえに、大切なことは

故障しないコンピュータを用意すること」ではなく「あるコンピュータが故障しても、システムとしては稼働を続けられるようにすること

です。
特に銀行やら飛行機やら原子力などにかかわるシステムには、我々の生活に多大な影響があるので、フォールトトレラントが重要です。

信頼性に関するその他の用語

  • フォールトトレラントシステムとは、システムが部分的に故障しても、システム全体としては必要な機能を維持するシステム
  • フールプルーフとは、利用者が誤った操作をしても、システムに異常が起こらないようにする設計

RAIDとは

障害に強いシステムを構築する方法には、先述のようにコンピュータの構成を変更する方法以外に、ハードディスクの構成を変更する方法もあります。

この技術のことをRAID(でいど)といいます。

RAID

RAID(Redundant Array of Inexpensive Discs)とは、複数のハードディスクを、あたかも1つのハードディスクであるかのように扱う技術の総称である。

RAIDは「データを複数のハードディスク上に保存する技術の総称」と呼ぶこともできます。

RAIDにはRAID0~RAID6までの7つのレベルがあります。
ただ、レベルは性能の高さではなく記憶方式の違いを表しています。
現在よくつかわれているのは、RAID0、1、5です。

ストライピング (RAID 0)

次の図を参照してみてください。
ストライピングではデータが多重化されていません。
RAID 0は「複数のディスクをあたかも1つのディスクとして扱う技術」なので、ディスクが1つでも壊れると全体が動作しなくなります。

つまり、ストライピングにしてもシステムの信頼性はあがりません。
むしろ、ディスクが増えた分だけ故障リスクが上がるので、信頼性は下がります

一方で、ストライピングにすると、ハードディスクに並列でアクセスできるので、データの読み書きを高速化できます。

ミラーリング (RAID 1)

ミラーリングにすると、すべてのデータが多重化されるため、万一1つのディスクが故障しても、別のディスクを使って処理を続けることができます。
つまり、ミラーリングにするとシステムの信頼性が上がります

一方で、ミラーリングでは1つのデータを複数のディスクに保存するため、同じディスク容量で比較した場合に、保存できるデータ量はストライピングの半分です。
これは費用増加につながります。

また、データを同時に複数のディスクに保存するため、処理速度も遅くなります。

今回は、基本情報技術者試験における「システム構成」によるシステムの分類について、情報及びコンピュータの素人目線から説明しました。

「システム構成」によるシステムの分類では、

  • シンプレックスシステム
  • デュプレックスシステム
  • デュアルシステム

が存在します。

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