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2進数の四則演算、シフト演算

基本情報技術者試験

本記事の内容

本記事は、基本情報技術者試験における2進数の四則演算、シフト演算について、情報及びコンピュータの素人目線から説明する記事です。

本記事を読むに当たり、2進数、16進数について知っている必要があるため、以下の記事も合わせてご覧ください。

データの単位、コンピュータでの数の数え方
...

本記事のゴール

本記事のゴールは次の問題をシフト演算で解けるようになることです。

10進数の演算式\(7\div 32\)の結果を2進数で表したものはどれか。

ア. 0.001011 イ. 0.001101 ウ. 0.00111 エ. 0.0111

(平成31年度)

2進数の四則演算

10進数の四則演算で慣れている我々は、2進数の四則演算を行おうとすると混乱します。
実際に筆者も混乱しました。

しかしながら、よくよく注意すれば加減法は問題ないし、積商も「シフト」の概念が分かればなんてことないのです。

2進数の加減

筆算で行います。

2進数の積商

2進数表現の数を一旦10進数に変換して計算し、計算結果を再び2進数にすることでも解けますが、時間と手間がかかります。

そこで有用なのが「シフト演算」です。
次の章で述べます。

シフト演算

シフト演算

シフト演算とは、ビットを左右にずらして、積及び商を行う計算方法のこと。

シフト演算には、以下の2種類が存在します。

  • 論理シフト:正負を考慮しない(符号ビットを考慮しない)
  • 算術シフト:正負を考慮する(符号ビットを考慮する)

「ビットをずらす」とは?

10進数表現において357という数のビットを左にずらしてみましょう。
すると、3570となります。
つまり、10倍されています。

一方で右にずらしてみると、35.7となります。
これは\(\displaystyle\frac{1}{10}\)倍されています。

これは2進数でも同様で、「ビットをずらす」というのは、基数倍、基数分の1倍するという意味です。

すなわち、2進数表現においてビット列を\(n\)個分だけ左にずらすというのは、元の数を\(2^n\)倍すること、右にずらすというのは元の数を\(\displaystyle\frac{1}{2^n}\)倍するということになります。

論理シフト

ビット列を左右にずらした上で、

  • ビット列からはみ出したビットを無視する。
  • 空いたビットに「0」を入れる

算術シフト

論理シフトと異なり、符号を考慮するので、符号ビットを特別視して固定します

つまり、符号ビットは据え置きで、それ以外のビットをずらす、というのが算術シフトです。

手順としては

  • ビット列からはみ出したビットを無視する。
  • 左方向にずらした場合は、空いたビットに0を入れる。
  • 右方向にずらした場合は、符号ビットと同じ数を入れる。

シフト演算を使って本記事のゴールを解いてみる

10進数の演算式\(7\div 32\)の結果を2進数で表したものはどれか。

ア. 0.001011 イ. 0.001101 ウ. 0.00111 エ. 0.0111

(平成31年度)

\(32=2^5\)ですから、
$$
7\div32=7\div2^5=7\times\frac{1}{2^5}
$$
です。

\(7\)の2進数表現は111ですから、右に5ビットだけずらせば良いです。
故に、答えは0.00111です。

簡単にできましたね。
基本情報技術者試験では時間が厳しいので、このシフトを積極的に使うと良いようです。

今回は、基本情報技術者試験における2進数の四則演算、シフト演算について、情報及びコンピュータの素人目線から説明しました。

問題が解けるということに重きを置き説明しました。

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